2021年10月01日

【読書】山本常朝「葉隠 上」(岩波文庫 青 8-1)

日本のこころ~とかいうなら触れないわけにもいかないかというか。
思うところあって手に取ってみたので。。
姉妹ブログからコピペ。



りあえず上巻入手。


葉隠 上 (岩波文庫 青 8-1) 文庫 – 1940/4/15

出版社 ‏ : ‎ 岩波書店 (1940/4/15)
発売日 ‏ : ‎ 1940/4/15
言語 ‏ : ‎ 日本語
文庫 ‏ : ‎ 212ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4003300815
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4003300817


Amazonではよくある話ですが、2021.9.25現在、この岩波文庫版と紐づけられているKindle版(https://amzn.to/3o1lSOc)は岩波ではないまったく別のエディションのようです。
で、困ったことに、(これもAmazonではよくある話ですが)、岩波文庫版を「試し読み」しようとしても、表示されるのはそのKindle版のほうで……岩波文庫版の紙面を確認することができません💧
なので購入前、不安だったですが……
落手してみると、序文に曰く、
文庫本の性質上、讀み易くするのを第一の目標にして、「不及事也」「奉歎計也」といふ類の漢文脈は「及ばざることなり」「歎き奉るばかりなり」といふ風に國文流に書き流し、假名遣も「云事」を「云ふ事」、「親も悦」を「親も悦び」といふやうに足りない場合は足し、「牢人」といふ類の今日用ゐられなくなつた用字は現代式に「浪人」と直した。
とのことで……現代語訳とかはありませんが、原文自体は、https://amzn.to/2XE67luhttps://amzn.to/3hN75CP といった訳注本より、むしろすっきり読みやすくなっているくらいかもしれません?(講談社版は漢文脈の部分にルビふってあるみたいですから、そうでもないのかしら?)
あえてというなら、旧漢字が読みにくいですが……まあ、そのあたりは人それぞれですか。
訳付きのものがあれば適宜参照してもよいですが、原文(そのままではないにしても)メインで読むなら、この岩波版が、何だかんだ、便利かもしれませんね。


スタマーレビュー
5つ星のうち3.8
34 件のグローバル評価
星5つ…40%
星4つ…28%
星3つ…17%
星2つ…0%
星1つ…14%
基本的には大好評。圧倒的。
現時点で低評価が4件ありますが、これがすべて、案の定というかナントイウカ、Kindle版ですね。
「これを電子書籍として出されても 読みにくくてかなわん」とのレビュー:Amazon
「kindleで購入しましたが、すぐに読むの辞めてしまいました」とのレビュー:Amazon
「端末はMacBookAir ですが非常に読みにくいです」とのレビュー:Amazon
「原書をコピーした画像で読むのでとても読みづらい」とのレビュー:Amazon
Kindleユーザーは要注意。
ですが、裏を返せば、岩波文庫版については、低評価皆無ということにもなるようです?
大好評。


3も4件、
4件中2件は、古文がムズカシイという話、
「現代語訳があるのなら、その方が良いと思った」とのレビュー:Amazon
「少し難しい言葉で書かれているので,読みにくい」とのレビュー:Amazon
まあ、程度問題、人それぞれ。
古文と言っても、江戸時代ですから、平安時代とかに比べればはるかに読みやすくはあるはずで……
(たまに現代とは真逆のニュアンスの単語とかがあるのでキヲツケロくらいかしら。「曲者」とか、褒め言葉です)
がんばってくださいというか。
そういう場合は、先述の https://amzn.to/2XE67luhttps://amzn.to/3hN75CP など訳注本を選ぶのもアリですかね。
もう1件は、文章自体ではなく、字が小さいという話。
「もう少し大きい活字がよかった」とのレビュー:Amazon
まあ、1940年のイワナミですしね。。
ワイド版……もないみたいですし、これもやはり、類書を探してくださいという話か。
先述の https://amzn.to/2XE67luhttps://amzn.to/3hN75CP であれば、ちゃんとその本自体を「試し読み」できますから、文字の大きさもある程度までは推測できようかと。
あとは……
「奉公人(役人)としての武士の心得書」とのレビュー:Amazon
「思う」ではなく「である」と断定調で書いてあってエラソーですな。
まあ、”おまそう”案件ですか。スルーしてあげてください。


るはすべて高評価。
古文や活字やといった話以外の、つまり商品内容自体については、ほぼ文句なしと言ってよさそうです?
(まあ、定評ある古典にケチなどつけても恥をかくのは本人と相場は決まっていますし)
「ここには、我々のルーツがあります。失ったものと、保持しているもの」とのレビュー:Amazon
「この「葉隠」は人間知に富んだ本だと思います」とのレビュー:Amazon
「これは世界的な文化遺産では?もう少し宣伝していいのでは?」とのレビュー:Amazon
「死ぬこととは生き終えることとみつけたり」とのレビュー:Amazon
「聞書第一・二を通して書かれているのは奉公人たる武士の処世術であり今日でも通用する内容が多い」とのレビュー:Amazon
などなど、当然、大好評。
まあ、やはり、原文に苦労している人もいるようですが……
訳本も解説書もいろいろ出ていますから、本書の前に/本書と合わせて、そういうのを活用してもよいでしょう。
レビューの中には、
「原文の音読等の読みやすさの度合いに限って言及すると、講談社学術文庫 > ちくま学芸文庫 > 岩波文庫 の順である」とのレビュー:Amazon
など、先ほどの訳注本と比較してくれている投稿などもありますし、参考にもできるかもしれませんしね。。


た、レビューの中には、
「この本は、珍しくほぼ全文現代語訳された葉隠本です」とのレビュー:Amazon
「葉隠の時代に連れていかれる名訳である」とのレビュー:Amazon
など、どう考えても、原文しか載っていない岩波版についてではない投稿も混じっているようで……これもAmazonではたまにしばしばよくある話ですが、何か別のエディションのレビューがごちゃ混ぜに表示されているのでしょう。
そのあたりをスルーしつつ、原文の前に現代語訳をざっと読んでおきたいのであれば、ここで絶賛されている「松永訳」とやらを探してみるのもよいかもしれません?
葉隠 上 (教育社新書 原本現代訳 113) 新書 – 1980/7/1山本 常朝 (著), 松永 義弘 (翻訳)


はともあれ……
先だっての https://amzn.to/3AWALoJ などもそうかもしれませんし、誰をさておいても(レビュアーの中にも心酔者がいる)三島由紀夫など、「葉隠」についていろいろいろいろ い ろ い ろ 吹聴する人が後を絶ちませんし、それはそれで中には一聴の価値がある場合もあるのかもしれませんが。
あまりにもちょっと行き過ぎた神格化やその逆など、ふりまわされるのも考えもの。
まず、何よりも、「葉隠」そのものを素直に読んでみるのが、本来ではないでしょうか。
原文だけの本書がいいか、訳文だけのエディションがいいか、原文・訳文その他もろもろ満載の学術系がいいか……そのあたりは人それぞれですが、内容自体は(よほどの誤訳でもないかぎり)同じなわけですし、
葉隠は三島由紀夫が「武士道とは死ぬ事と見付けたり」の恐ろしげな一面を強調しすぎたため、大いに誤解されていると思う。実は「江戸時代のサラリーマン道」である。それは殿様から、家臣、中間まで全部であるところが意外性であり、すごく身近な歴史書である。自分が鍋島家の家中に迷いこんだような気になる。
 江戸も中期にかかる頃,武士本来の活躍の場のない太平の中で「武士道」はすっかりほこりをかぶってしまっていた。これを世間の冷ややかな目もはばからず後生大事に掲げ続ける鍋島藩のアナクロ武士,山本常朝。本書はこの「サムライ馬鹿」が,サムライらしい生き様死に様に入れ揚げた狂おしい心中を披瀝したものです。四方山話ゆえ一貫した流れもなく話があっちこっちに飛ぶし,ほとんど全編ソーロー文で書かれているしでいささか読みづらいところがあります。でも,追い腹を禁じられた腹いせにぶちまけられた一徹オヤジのゴタクは,ちょっと「年寄りの愚痴」のイメージも強いものの,なかなか人間くさくて好感です。
などなど、参照しつつ……
せっかくなら、一度くらい、読んでおきたい古典かもしれません?
検討してみていただければ、と。


然ですが楽天にも出品は以下略、
「葉隠 岩波」の検索結果:楽天
などなど、チェックしてみるのもよいでしょう。
ブックス&ブクロク合わせてレビューは11件ほどもあるようですし、当然ですが、高評価優勢。
そういったイメージが強く、この「葉隠」も「武士道と云ふは、死ぬ事と見付けたり」の一文のインパクトが強く、戦時中なども読まれていることから自己犠牲の尊さや、赤穂浪士的な美徳を説いているように誤解されています。しかし、通して読んでみるとまったく印象が違いますね。
旧字体で綴られた古文は読みづらかったが、確かに面白い小話がいっぱい詰まっている。
でも、目標を遂げずに生き長らえることは恥です。武士がお殿様を見捨てて生き残ったとしても、恥で生きることができないでしょう。

また、死ぬ覚悟をもってすれば、案外人間は死なないものです。

だから、死ぬことと見つけたりなのです。
などなど……
何でしたら、目を通してみていただければ、と。
(Amazonと違って、ヘンな電子版もないようですし、レビューと商品の紐づけがズレていたりもしないでしょうしねw)

健闘を祈ります。


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ラベル:読書 山本常朝
posted by 蘇芳 at 01:50| 江戸時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする