2021年08月24日

【読書】小堀邦夫「靖國神社宮司、退任始末」

姉妹ブログからコピペ。



論を言えば首になる。自衛隊でたとえれば田母神さんみたいなものか。それとも一方的な言い分を都合よく編集して、そう見せかけてあるだけか?
いずれにせよ日本人なら読んでおいたほうが良いでしょう。大御心の真実がいずこにあれ、事実において、御親拝の途絶は事実であり、そのことに対する危機感が、(政治屋・官僚どものみならず)、国民一般に薄いのは事実ですし、まして靖国自身においてさえ、というのが、もしも万一事実であれば、由々しいにもほどがありますから。。
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靖國神社宮司、退任始末 単行本 – 2018/11/29

著者について
昭和25年、和歌山市生まれ。京都府立大学文学部卒業後、皇學館大学大学院国史学専攻課程、國學院大學神道学専攻科修了。文学修士。伊勢神宮に奉職、神宮禰宜としてせんぐう館初代館長など歴任。平成30年3月1日、靖國神社第十二代宮司に就任。著書に、詩集「魂の現郷」(PHP研究所)、「伊勢神宮」(保育社カラーブックス)、「天へのかけはし」(JDC)、「伊勢神宮のこころ、式年遷宮の意味」(淡交社)。主な論文・著作に「式年遷宮の諸問題に関する整理と検討」、「稲のチカラ」「一年日詩・ほくほく改元万世開運詩集」など。
出版社 ‏ : ‎ 日本伝習所; 初版 (2018/11/29)
発売日 ‏ : ‎ 2018/11/29
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 54ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4991016010
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4991016011
寸法 ‏ : ‎ 22 x 16 x 1 cm


書には、(著作権とか版権とかそのあたりがどうなっているのかわかりませんが)、資料としていくつかの週刊誌や新聞記事が、当時の紙面のまま収録されていますが、そのうちの1本はネット上でも読めますし、「事件」のあらましなどにも触れている記事ですから、まずはざっと目を通してみるのもよいかもしれません。
デイリー新潮:“陛下は靖国を潰そうと…” 不敬発言流出はクーデターという「靖国神社」の権力闘争
このほかにも、この件に関してネット上で読める記事はありますが……それぞれの「立場」から好き勝手に言いたいことを言っている記事もあり、中には事実にもとづかないミスリードがあからさまなものもあります。
そうした数々の記事のなかで、小堀前宮司自身が本書に収録するに値すると考えたのがこの記事ということにもなり、その「立場」からの「資料」として、価値があろうかとも思われます。
(発言の是非はさておき、オフレコ音声の「流出」自体は事実なわけで。富田メモの「流出」と同じレベルのことを靖国自身がやらかしておとがめなしというのが事実であればナントイウカ💧)


の他、小堀氏自身の「独占手記」なども雑誌発表されたことがあり、本書にも収録されていますが、こちらはネット上では公開されていないようで……本書を入手するか、雑誌のバックナンバー(https://amzn.to/3Da1Dmz)を入手するかしかないようです?
なお、この「独占手記」には、靖国神社側からの「反論」もあったようですが……
産経ニュース:靖国神社が前宮司の手記に見解 「人々の祈りの中に『みたま』は存在」
どうにも本質からズレている気がするのは、先に本書のほうを読んでしまったからでしょうか?


お、ネット上の記事で情報収集してみるのも悪くはないですが、そのなかに多数まぎれている悪質なデマやミスリードにだまされないために、最低限の基礎知識として、いわゆる「A級戦犯」合祀云々については、特にしっかりとわきまえておくべきでしょう。https://amzn.to/3jdK64Mhttps://amzn.to/3DcK31i など参照。特に松平永芳元宮司自身の発言を収録したこちらなどは全日本人必携です。反日記事がどれほど悪質な虚偽を「自明の前提」のように偽って書かれているか……眩暈がするほどです。
(合祀は正当な手続きで実施されており、二重三重の確認が行われています。あのオカタイ昭和天皇が、その「正当な手続き」を「歪める」ことをヨシとされたという富田メモに絶大な違和感を感じるのは、当方だけでしょうか?)


スタマーレビュー
5つ星のうち4.8
7 件のグローバル評価
星5つ…81%
星4つ…19%
それ以下は0%
大好評。高評価しかありません。
大半は「投票」のみで、「レビュー」は今のところ2件しかありませんが、それぞれ微妙に異なる立ち位置から、参考になる所見を述べているかと思います。
「自らの過失を認めた上で事実関係を正確に知ってもらいたい、靖國神社の運営をよりよくしたいという真摯なこころが伝わって来ましたが、どうやら前宮司は戦う相手と方法を間違えてしまったようです」とのレビュー:Amazon
「小堀元宮司の「真意」が理解出来て良かった。靖國神社に関心のある方に廣く薦めます。」とのレビュー:Amazon
など、まずは目を通してみてください。
個人的には三島由紀夫は嫌いですけどねー(「共産主義、ダメ、絶対」と、口では言っておきながら、よりにもよって社会主義者の北一輝に踊らされた二二六の「叛徒」を、複式夢幻能という形式を駆使することで、特攻隊の「英霊」と「同じ存在」に仕立て上げる(後シテは前シテの正体)というのは、所詮、手の込んだ「ペテン」でしかないように思います)
しかし、そういう三島的な錯誤を、素朴な一般の崇敬者・愛国者・尊皇家のあいだにもたらしてもおかしくない現実が、今目の前にあることは確かであり、それこそが、御親拝途絶という危機の深刻さであるような気もします。
杞憂であってほしいところですが……
そう思うにつけ、脳裏をよぎるのは、令和元年5月11日に自決されたあの方の言葉です。
 御世代わりまで残り六ヶ月、万が一平成の御世に御親拝なき場合、東京裁判史観に毒された勢力は、所謂「A級戦犯」批判を「富田メモ」を後ろ盾に改めて始める。今現在でも、「富田メモ」にある白鳥、松岡と二名の苗字は言わず、「A級戦犯」合祀に天皇陛下が「不快感」を示し、御親拝が途絶えた。と敢えて「A級戦犯」を強調する。すると自然に所謂「A級戦犯」とは東條英機大将をはじめ軍人が思い浮かんでしまう。明確な印象操作とさりげない捏造である。こうして大東亜戦争は所謂「A級戦犯」と軍部の暴走が引き起こした世界に謝罪しなければならない大犯罪へと昇格する。一般庶民は、それほど事細かに検証はしない。日本では、報道機関への信頼度は異常に高い。新聞の見出しで繰り返し「A級戦犯」と活字が躍れば、今現在でも所謂「A級戦犯」は存在してしまう。事実関係は無視し、大気圧のように国民に贖罪意識、罪悪感を植え付ける。そして同時に所謂「A級戦犯」に「不快感」を持った昭和天皇、そしてその意思を踏襲あそばされた今上陛下を平和の象徴とし、靖國神社を根底から否定する。また、忠霊を崇敬する日本人には「たった数人の「戦犯」の存在が不快であるから天皇陛下万歳と散華された二百四十六万六千余柱の忠霊を無視する」と天皇陛下を貶め、正しい日本人との間に溝を作る。
また、「資料」として本書に収録されている山際澄夫氏のコラムなども合わせて参照してみてください。


お、本書、一応、ISBNコードはついていますが、三重県伊勢市の「日本伝習所」という小出版社(社名といい、前宮司の経歴からしても、伊勢神宮と関係がありそうかも?)からの刊行。流通ルートは限られているのか、楽天には出品が皆無。
Amazon以外での入手は困難そうです?
ので、入手可能なうちに、入手してしまうのが吉かと。
この問題をどうとらえるにせよ、当事者の真意を 正 確 に 理解した上で考えるべきなのは間違いないでしょう。すべてがスッキリわかるかと言われれば、まあ、アレですが……高額商品でもなし、薄いブックレットですし、サクッと入手して損ということもないでしょう。
上のリンク先記事など目を通して、興味を持てそうであれば……購入検討してみていただくのもよろしいかと。
(「独占手記」も載ってますしね)


後に、ふたたび、あの方の言葉。
 小生は今まで間違っていた。首相の靖國神社参拝が天皇陛下の露払いとなり御親拝への道だと勘違いしていた。総理大臣とは所詮選挙で当選し、政党内での駆け引きで出来上がる俗物である。そんなものの参拝を忠霊の皆様は待ってはいない。忠霊が待ち望まれているのは、大元帥であられる天皇陛下ただ御一人であり、戦友、ご遺族である。
総理参拝や閣僚参拝がいかにも大事件であり、たかだか首相参拝が勝利や悲願の類ででもあるかのように錯覚することで、自称保守や自称愛国者自身が、かえって、国賊どものために、御親拝途絶の口実を作ってやっているのではないか……?などという懸念が、当方の妄想であり杞憂であることを願うばかりです。。




品詳細はこちら→靖國神社宮司、退任始末 単行本 – 2018/11/29
直接関係はありませんが、記事中で引用しましたし、良い本なので、よかったらこちらもどうぞ→沼山光洋遺稿集―靖國神社御親拝祈願 単行本(ソフトカバー) – 2020/4/22


 
posted by 蘇芳 at 14:00|  L 靖国神社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする