この本が面白かったので……
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読んだので。
源頼政と木曽義仲 - 勝者になれなかった源氏 (中公新書) 新書 – 2015/8/24
以仁王の挙兵に加わった源頼政。平氏を西へと追い落とし、入京に成功した木曽義仲。二人の源氏を通して、源平合戦の構図を読み解く。
内容(「BOOK」データベースより)
以仁王の平氏追討の挙兵に加わり、内乱の端緒を開いた摂津源氏の源頼政。以仁王の遺児を奉じて、平氏を西へ追い落とし、入京に成功した木曽義仲。悲劇的な最期を遂げる二人は、時代の転換点となる治承・寿永の乱(源平合戦)の幕開きを象徴する人物である。保元・平治の乱、宇治合戦、倶利伽羅峠の戦い、そして都落ちと敗死…。皇位継承をめぐる政治的背景も織り交ぜつつ、二人の実像と動乱の時代を描きだす。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
永井/晋
1959年、群馬県生まれ。86年、國學院大學大学院文学研究科博士課程後期中退。神奈川県立金沢文庫主任学芸員などを経て、現在は神奈川県立歴史博物館企画普及課長。2007年、國學院大學博士(歴史学)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社 : 中央公論新社 (2015/8/24)
発売日 : 2015/8/24
言語 : 日本語
新書 : 210ページ
ISBN-10 : 4121023366
ISBN-13 : 978-4121023360
中公新書ってたまーにどっしよーもないサヨク妄想を垂れ流す著者もいますが。國學院出身ならそのへんも多少はマトモかしら? わかりませんが……本書自体は普通に面白かったです。
軍記物だと馬がどーしたこーしたと個人的な怨恨がクローズアップされてしまう頼政と、そもそも何で挙兵して何で滅んだのか根本的な立ち位置がよくわからない義仲(これも親を殺されたとか個人的なエピソードに還元されがちか?)と……その二人の人物の立ち位置がスッキリして、時代の様相も見通しやすくなる気がする一冊。
キーパーソンは八条院と以仁王ですかね。
頼政がなぜ三位まで上ったのか、平家にとっての利用価値。頼政と以仁王との関係。それがあだとなってなし崩しに挙兵に追いやられた経緯。
その以仁王の遺児・北陸宮を奉じた義仲と、後白河院と結んだ頼朝、安徳天皇を奉じる平家という……単なる「源VS平」ではない三つどもえ、とかとか。なるほどなーというところ。
義仲が孤立したのが、法住寺合戦の結果(≒上皇に弓引いた結果)というのも、理解しやすく……後の承久の乱における北条氏のプロパガンダエピソード(※「上皇が自ら出陣されたらどーしますか?」「降伏しなさい」)をふと思い出し、腑に落ちるものがありました。
平安末期といえば公家の凋落&武家の台頭ですが。だからといって、皇室の権威が無視できるものだったわけもなく。源平合戦というのも、「皇位」の重みを押さえておかないとワカラナイのかもしれませんし……本当に皇室の権威が大ダメージを受けるターニングポイントは、やはり、承久の乱(変)なのかもしれません?
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.6
32 件のグローバル評価
星5つ…71%
星4つ…20%
星3つ…8%
それ以下は0%
大好評。今のところ低評価皆無。
出版は2015年ですから……6年間、1件の低評価も入らなかったというのは、素直に凄いと言ってよいでしょうか?
マイナーすぎてレビュー自体が数えるほどしかない…というわけでもないですしね。
☆3が1件ありますが、
>「平安末期に興味を持って保元・平治の乱に関する本や、「平家物語」を読んでいる方には、物足りない内容かも知れません」とのレビュー:Amazon
なので、「平安末期に興味を持って保元・平治の乱に関する本」を読んでいる人が世の中にどれくらいたくさんいらっしゃるのか知りませんし、「平家”物語”」で”歴史”をわかった気になるのもどうかと思いますが……
まあ、一般向けの新書ですし、「オレちゃん様は詳しいもンね」と自信をお持ちの方であれば、あえて読まなくていい一冊なのは当然ではあるかもしれませんね。
ただし、この時代に興味はあるけど詳しくない当方には無関係なご意見でもあり……
当方はこの本を読んどきますから、お詳しい方は函入ハードカバーの学術書でも何でもお好きなだけお読みくださいというところかしら?
何はともあれ、その1件以外はすべて☆4☆5の高評価。
>「頼政、義仲を軸に 平安末期を非常に解り易く 時系列に沿い淡々と読み進んで行けます。」とのレビュー:Amazon
>「どんなことがどんな条件下で起こって どうバランスが変わっていったのかわかりやすく説明されていてこれはもぅ 丸暗記レベルで頭につっこみたい面白さですゼ(笑)」とのレビュー:Amazon
>「なぜ筆者があえて歴史の敗者である二人を主人公にして本書を書いたのか、最後にその意味を明らかにしている」とのレビュー:Amazon
>「源平合戦というと最初から源氏と平氏がはげしくぶつかったと思っていたが、宮廷内の権力闘争や相続問題、大寺院同志の争いなど複雑な要素がからんでいたことをあらためて教えられた」とのレビュー:Amazon
>「二人の敗者を中心に源平の争乱をたどる」とのレビュー:Amazon
>「源頼政と木曽義仲に関する歴史の真実が明らかに」とのレビュー:Amazon
などなど、当然ですが大好評。
中にはレビューというよりあらすじ(?)紹介みたいになっている投稿もあるようで……それはそれでレビューとしてはどうかという気もしないではないですが、購入検討の参考にはしやすそうかもしれません。
他にもわりとレビューは多く、中にはかなりの力作長文もあるようで。
特に、
源平時代にはそれなりに詳しいつもりでしたが、本書によって何度も目から鱗が落ちました。などは、☆3の御仁とは真逆の評価といってもよさそうです?
いくつか本文引用などもしてくれているようですから……実際、本書のレベルがナンボのものか、判断するには便利な投稿かもしれません。
まずは目を通してみたうえで……なお「ぼくちゃん詳しいもんね、こんな本よまなくてもいいもンね」と断言できるか、考慮してみていただければ、というところかしら?
当然ですが楽天にも出品は多々あり、
「源頼政と木曽義仲」の検索結果:楽天
「ブクログのレビュー」もいくつかあり、☆3含めて内容的には大好評。合わせて目を通してみていただければ、と。。
健闘を祈ります。
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