2020年09月20日

【動画】【竹田学校】歴史・弥生時代編㉔~神武天皇は実在した!~|竹田恒泰チャンネル2


【公式】竹田恒泰チャンネル 2 から。


動画概要:
2020/05/17
■『竹田学校』再生リスト
入学式から順番に見られる全講義→http://bit.ly/3d3Q0k7
歴史全講義→https://bit.ly/35WAwel
歴史・入門編→https://bit.ly/3dD06YA
歴史・神代編→https://bit.ly/3dD0hDe
歴史・岩宿時代編→https://bit.ly/2y1vyAK
歴史・縄文時代編→https://bit.ly/2Lpfrjm
歴史・弥生時代編→https://bit.ly/2YXCN7D
音楽→https://bit.ly/2ySgpBZ
ホームルーム→https://bit.ly/2YVSTP8


■教科書は『中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書 (令和書籍)』https://amzn.to/2WB3GNb

竹田学校とは…
全国一斉休校で授業がなくなってしまった小中高のみんなに向けて竹田恒泰先生の授業を配信していきます!(※おっさん、おばはんも出席可!)

実在論については動画参照、特に異論もありません。
ので、それは竹田さんにお任せしておくとして……

前半で語られている記紀の展開(前回、軽く触れておいた皇位継承争いですが)に関連して、ひとつ付け加えておきますと……

記紀を読んで気づくのは「弟」の存在の大きさです。
神武天皇自身、末っ子でしたし、祖父のホオリの命も、勝ったのは弟でした。
皇室以外についても、エシキ・オトシキ、エウカシ・オトウカシ、ナガスネヒコと饒速日命など、セットで登場した豪族たちは、「兄」のほうが滅ぼされ、「弟」のほうが天皇に仕えて、いわゆる「勝ち組」になっていきます。
古事記きっての人気者、ヤマトタケル命なども、(即位には至らぬものの事実上の皇太子ともいえるかと思いますが)、「弟」でしたね。。

古代日本には実際に「末子継承」「末子相続」のシキタリがあったのではないかとも言われているようで、どこまで「根拠」のある話なのか、門外漢なのでよくは知りませんが。。
実際に「弟」が尊重された史実があったとして、それと同時に、そうした観念に沿って、記述が整理され、説話化された面もあるのかもしれないという気もします(エシキ・オトシキ、エウカシ・オトウカシなど、パターン化されている場合など、まさに)。

そういえば、実績ある弟に、兄が自ら譲るという、この綏靖天皇の即位譚の結末も、後々、古事記の事実上の大団円である顕宗天皇の即位エピソードにおいて、同型のやりとりがくりかえされることにもなっていきます。そこには、あるいは、古事記全三巻の物語構成上の「意図」を読み取ることもできるのかもしれない……と考えるのは、単なる想像力の暴走でしょうか?

もちろん、動画でも言われている通り、偉人には後付けで様々なエピソードが付加されるものであり、部分的な脚色と、天皇の存在はじめ大筋の出来事が史実であったこととは、何ら矛盾するものでないことは、言うまでもありませんけどね。。
むしろ、何らかの脚色や説話化には、当然、(シナリオのない”事実そのまま”とは違って)、その創作の「意図」を読み取ることができるのですから、それはかえって記紀の「読解」の手引きになる、とさえ言いうるくらいのものかもしれません。

ちなみに、綏靖天皇や顕宗天皇とは違って、兄が弟に譲りそこなった事例として、仁徳天皇の即位事情(Wikipedia:仁徳天皇 - 即位)がありますが(菟道稚郎子の自決については「記」と「紀」では記述に食い違いがあるとかですが、その差異も含めて「読解」の手引きかしら)……
三韓征伐以後、半島との往来が激しくなったらしい時代でもあり、外来思想などもいよいよ本格的に流入してきたかもしれず。そうした影響が末子相続の観念をも、そろそろ動揺させはじめていたのではないか、と、想像してみることもできなくはないような気もしないではありません。
その「動揺」を肯定的にとらえるか否定的にとらえるか?
その後、顕宗天皇(と兄の仁賢天皇)が、再び、「弟」優先の即位エピソードを先祖返り的に肯定的に描きだすことで、記紀の伝承は何を語り、伝えようとしたのか……思い巡らせてみることもできるかもしれません。

話が先走りましたが……

いずれにせよ、記紀が書かれた時代には、もう末子相続の観念もだいぶ薄れていたようにも思いますが(天武天皇も「弟」ですが、「兄」と直接的には争いませんでした)、だからといって、古代の伝承の兄弟関係を長子相続の観念に沿って歪曲したりすることもなく、数々の末子相続の事例をそのままきちんと収録していることは、記紀の記述の正直さのあらわれの一つではあるかもしれません。

保守派からはしばしば指摘される、(皇室にとって都合の悪いエピソードも平気で収録しているなどなど)、記紀の記述の正直さ・誠実さについて、一般の読者はもちろん、頑迷な自称学者の皆さんも、いいかげん、相応の敬意を払ってもよさそうなものではあります。

Amazon:
中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書 ペーパーバック
中学歴史 平成30年度文部科学省検定不合格教科書: 検定不合格 Kindle版
天皇の国史
本 : "竹田恒泰"
よみがえる神武天皇 日本書紀の暗号を読み解く
古代日本「謎」の時代を解き明かす―神武天皇即位は紀元前70年だった!
日本の誕生 皇室と日本人のルーツ
宮崎の神話伝承―その舞台55ガイド (みやざき文庫 44)
楽天:「竹田恒泰」の検索結果:楽天