2019年08月18日

【動画】ラジオ紙芝居~木曾義仲と巴御前の生涯~ #5「義仲、挙兵」の巻【FMとやま】


FMとやま から。


動画概要:
2019/08/12 に公開
FMとやま「ラジオ紙芝居~木曾義仲と巴御前の生涯~」
#5 義仲、挙兵 2019年8月13日放送 牧内直哉
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今回のラジオ紙芝居に関する解説はこちらからお聴きください
http://www.fmtoyama.co.jp/contents/podcast_49.html

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■番組ホームページ
http://www.fmtoyama.co.jp/program/program_73.html
■番組ブログ
http://www.fmtoyama.co.jp/blog/kisoyoshinaka/
Wikipedia:横田河原の戦い

お見事……と言っていいのかどうなのか。いわゆる一つの偽旗作戦ですな。
ハーグ陸戦条約がない時代でヨカッタというか何というかw

考えてみればヤマトタケルの昔から、日本の英雄というのは、わりと騙し討ちとかも多い世界ではあります。
まあ、どことは言いませんが、外国のズルさ・キタナさは日本の比ではないわけで、それに比べればかわいいものですし、そもそも、「騙される方が愚か」という身も蓋もない現実も戦場には厳として存在するものではあるでしょう。

また、敵を欺くことができるというのは、つまり(悪)知恵が働くということでもあるわけで。
今回のエピソードもそうですし、第一回の倶利伽羅峠の挿話を見ても、木曽義仲、単なる猪突猛進の猛将ではなく、どちらかといえば智将としての性格が強いのかもしれません?

あるいは、「英雄」の事績に後世の付会もあるとすれば、単に腕っぷしが強い「だけ」の荒武将より、頭の回る知恵者のほうが、日本人の「好み」に合っていた、その好みに合わせてさまざまなエピソードも構築されていった、と勘ぐってみることもできなくはないでしょうか。

前述のヤマトタケルにせよ、同時代の源義経・頼朝にせよ、後世の楠木正成にせよ、信長、秀吉、家康などなどにせよ……
日本の英雄というのはいろいろ複雑な性格の人が多いですし、百姓上がりの秀吉など、個人的な武勇という意味ではあきらかに「弱い」人もいくらでもいたりします(秀吉の軍師の竹中半兵衛なども、実像はそうでもなかったでしょうけれど、物語的には病弱で外見も女性のようだったとかいう話にされています。だからこそ無双したときカッコイイという……要するに日本人は昔からそういう「お話」が好きなのでしょうね)。

何より、誰もが認める日本の英雄というのは、単なる私利私欲のために成り上っただけという人は少なく、常に「公」の大義を背負っているように思います。
もちろん、歴史は勝者が書きますから、外国の英雄だって、自分たちの正しさを宣伝しはするでしょうが、それが往々にして薄っぺらな虚偽宣伝にすぎないことが、誰の目にも見えすくのに対して、日本の場合、英雄たちが主要する「義」には、それに保証を与える権威として朝廷・皇室・天皇の裏打ちが与えられているがために、常に相当程度の説得性を持ちえているのではないでしょうか。

そういう意味では、日本の(誰もが認める)英雄の条件の第一は、「官軍」であることだと言ってよいのかもしれません。

もちろん、「勝てば官軍」ですから、誰が真の英雄か~などという談議には際限もありませんが。
少なくとも、「誰が英雄か」という議論が、「誰が官軍か」「誰が忠臣か」という義論と、かなりの深度でニアイコールになってしまうのが、日本における英雄の条件ではあるかもしれません。(平将門、足利尊氏、松平容保、西郷隆盛……などなどを「英雄」と認めようとするといろいろ議論の余地が大きくなってしまいます)

実際、義仲たちの時代にも、動画で言われているとおり、以仁王の令旨が源氏挙兵の「義」の根拠となっています。
やはりどうしても、日本の英雄は、皇室による「公」「義」の保証を必要とするのでしょう。

しかしながら、安徳天皇を擁する平家に対して、源氏に与えられた義の保証は、所詮、以仁「王」の令旨であって……つまるところ「帝」でもなければ「親王」ですらない、「王」にすぎない皇族の手になる、たった一枚の、言ってしまえばアジビラのようなものにすぎません。
にもかかわらず、それが時代を大きく変えていくことになり、そうして始まる時代こそはいわゆるひとつの「武士の時代」。。
それはすなわち、現実政治を動かす武士の「力」と、その力に認可を与える「義」の源泉としての朝廷との関係が、いよいよ本格的に再構築されていく時代の始まり・転換点でもあるのかもしれません……?

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