2019年07月29日

【動画】宗教も変わりゆく!鎌倉時代の文化【CGS 斎藤武夫 歴史の授業 第28回】


ChGrandStrategy から。


動画概要:
2019/07/22 に公開
【小学生・中学生にも分かりやすく!
日本が好きになる!やさしい歴史の授業です】

今回は鎌倉文化についてお話をしていただきました!

鎌倉時代になると、彫刻や絵画も少しずつ変わっていきます。
目をガラスにしたり…、漫画のような絵巻ができたり…

その美しい鎌倉文化の美術品と、それにまつわるお話。そして多種多様に変わった宗教のお話まで、わかりやすく解説していただきました!

本人も言う通り羅列的ですし、最後のまとめも雑な気はしますが。
念仏、題目、禅、という仏教のわりとメジャーな潮流が出そろった時代、とは言えるかもしれません。
そういう意味では、鎌倉新仏教とひとくくりにされるだけあって、仏教的には画期だったのかもしれませんが、わざわざ「鎌倉」新仏教とひとくくりにされるということは、従来の奈良~京都の仏教との関係が意識されているということでもあるでしょうし、それは単純な断絶や対抗だけではなく、継承や発展といった面も……あったのかどうなのか?
悪人正機・称名念仏の開祖・法然は比叡山で学んでいるときにそれを発見しますし、法華経は法華経でそもそも天台宗の根本経典です。
日蓮は徹底的に念仏を排斥し憎悪しましたが、元をただせばルーツはともに天台。近親憎悪というか何というか、キリスト教世界において「異端」が「異教」以上の憎悪と殺戮の対象だったことを思いださなくもありません。

ちなみに、余談ですが、日蓮については、永田雅一という一人の同じプロデューサーが、全く異なる映画を二本制作しています。
Wikipedia:永田雅一
先に制作された「日蓮と蒙古大襲来 https://amzn.to/30YIFLN」は、愛国の聖人・日蓮が、法華経を唱えたおかげで蒙古を撃退しましたメデタシメデタシというシンプルなファンタジーですが。
後に制作された「日蓮 https://amzn.to/336JjZE」では、念仏僧を皆殺しにして日本人すべて法華経に改宗しろという要求が受け入れられなかった結果、日蓮が、日本など蒙古に滅ぼされてしまえー、と喚き散らしています。この映画、日蓮宗が出資してたような気がしなくもないのですが……つまり日蓮宗の本音は愛国でも何でもないということでFA?
実際、こちらの追記でも引用したように、わりととんでもなくゲスい書簡が残ってもいるようですしね、日蓮。

閑話休題。

同じ天台を母胎にする念仏と法華経がいがみ合う一方で、コップの中の嵐に背を向けて、チャイナに留学してまで「正法の仏法」を求めたのが道元でしたか。天台を母胎にするどころか、天台そのものと対立したという意味で、前二者とはまた立場が微妙に異なるのかもしれません。
「続日本紀」に飛鳥寺の禅房の存在が書き残されていますから、いわゆる「禅」そのものは、はるか昔から伝わっていたのでしょうけれど、それをあらためて再輸入したことの意味が何だったのか、私ごときにはわかりませんが。
天台宗がそもそも平安遷都に伴って、道鏡を生んだ奈良仏教との決別の契機でもあったことを思えば、奈良時代にすでに存在していた禅への「回帰」は、やはり、反時代的な思想的冒険ではあったのかもしれません。

いずれにせよ、複雑怪奇な「儀式」を伴い、プロ独占の加持祈祷ビジネスと化した平安仏教に対して、「ただ」称えよ、「ただ」唱えよ、「ただ」坐れ、と、個々の信者一人一人が日常的に実践可能なシンプルな行法を提示したという点では、念仏も題目も禅も、共通しているようには思います。
思想や信仰が云々というよりは、ある意味、「ビジネススキーム」の変化と見たほうが、わかりやすい気もしないでもありませんが。。
それはそれで、「時代」の反映には違いないでしょうしね。

えーと。。

仏教について話してばかりで、神道についてはあまり書く気力が残っていませんが。。
とりあえず、渡会神道どっぷり南朝派の「神皇正統記」と、室町幕府とよろしくやった吉田神道を、動画のようにひとまとめにするのは乱暴すぎる気もします。
どちらかというと室町時代の話になりますが、吉田が「飛び神明」とか噂を悪用した結果、伊勢神宮が激怒して、両者はわりと不倶戴天の敵になるのですよねぇ。。
まあ、そういう「政治」と「教義」は別だと言えば言えなくもないですが、政教分離なんて所詮、悪質なデマにすぎない気もしないでもないですから……どうなのでしょうね?
渡会家行は個人的には大嫌いですが、文章はわりとスラスラ読める一方で、吉田兼倶の文章は何が書いてあるのだかサッパリすっかり徹頭徹尾意味不明なので何とも言えない当方です。。
根葉果実説は良い逆転だったとは思うのですが……
一方で、渡会神道の天御中主=国常立命にせよ、吉田神道の虚無太元尊神にせよ、わざわざ皇室の御先祖「以外」のところに、唯一絶対宇宙のマンカナのぼくがかんがえたさいきょうのカミサマを作ったりしていては、せっかくの八百万の多神教が台無しになるような気がしないでもない今日この頃です。

「宗教も変わりゆく!」というのが今回の動画タイトルですが。
そんなコロコロ変わっていいのかというか何というか、ネガティブな言い方をすれば、所詮、諸行無常ですなー、というところでしょうか。


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posted by 蘇芳 at 01:39|  L 「CGS 斎藤武夫 歴史の授業」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする