2019年06月11日

【動画】源義経は愚将だったのか?! 戦略で読み解く日本合戦史 海上知明 倉山満


チャンネルくらら から。


動画概要:
2019/05/28 に公開
お陰様で重版御礼!戦略で読み解く日本合戦史 (PHP新書) 海上知明
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実際の義経の戦術や行動の経緯がどの程度解明されているのか、ソースが「平家物語」(だけということはないと思いたいですが)なので、異論はあるとは思いますし、「物語の義経は確かに海上氏の言う通りのアホだが、実際の義経の行動は語り伝えられているのとはまったく違う合理的なものだった~」という可能性も否定はしませんが。
ただ、義経を軍事の天才・名将と称えてきた人たちが根拠にしてきたのも、「平家物語」をはじめとする、語り伝えられてきた義経の行動なわけで……何というか、ここで問われているのは、「義経」の虚像と実像ではなく、義経の虚像を生みだしてきた「日本人」の軍事的見識の是非であるような気がします。

前回、乃木閣下の例を挙げましたし、今回の動画では山本五十六の名が挙がっています。
乃木閣下の優秀性を軍事的見地から説いた書籍というのはいくつも出版されていますし、山本の愚かさを軍事的・政治的見地から説いた書籍もいくつかはあるようです。
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乃木希典と日露戦争の真実 (PHP新書)
旅順攻防戦の真実―乃木司令部は無能ではなかった
司馬さんに嫌われた乃木、伊地知両将軍の無念を晴らす
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米内光政と山本五十六は愚将だった―「海軍善玉論」の虚妄を糺す
連合艦隊司令長官 山本五十六の大罪―亡国の帝国海軍と太平洋戦争の真像
しかし、こういった地道な検証がなかなか人口に膾炙せず、あいもかわらず、愚にもつかないデタラメが拡大再生産されがちなのも事実。
面白ければいい、という、フィクションというのは、まあ、そういうものかもしれませんが。根も葉もない誹謗中傷の反日プロパガンダが根絶されないのも、それがある種の人々にとって「面白い」「フィクション」であるからでもあるでしょう。
そういう「ある種の人々」の下劣な思惑を見抜いて拒否するためには、多少、オタク的な揚げ足取りに近づきはするかもしれませんが、現実的にありえない超展開や、軍事的につじつまの合わないデタラメは、そもそもまったく「面白くない」と、感じられるくらいの、見識というか常識というか、見る目を持っておくべきかもしれません。



さすがに今どきこんな見えすいた○○に騙される日本人は減ったと思いたいところではありますが。
どれとは言いませんが「二○三○地」や「連○艦隊」や「トラ○ラト○」など私の嫌いなプロパガンダ映画を自称愛国保守が平気で褒めたりしている光景を見てあきれ果てたことは一再ならず……なかなか安心もできません。

先だってこちらで、
平家物語や源平盛衰記、義経記といった軍記物に描出された義経をはじめとする英雄群像にも、(歴史の真実とか真相とか本当は○○だったとかとかとは別に、またはそれ「以前」に)、それはそれとして、子どもの頃から親しんでおく価値が大いにあるとは言えるのでしょうか。
と書きましたし、こちらでは、
正成の実像は実像として、語り継がれてきた虚像もまた、正成自身というよりは、それを語り伝えてきた「日本人」の「こころ」のありようについて、多くを語ってくれるに違いありません
とも書いておきましたが……
日本人が愛してきた「フィクション」の様態は、日本の「こころ」の美質はもちろん、弱点をも同時に明らかにしているのかもしれませんね。。

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posted by 蘇芳 at 01:15| 鎌倉時代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする