2019年04月15日

【動画】じっくり学ぼう!18世紀 第4回 第二次ウィーン包囲作戦とオスマン・トルコの没落 桜林美佐 倉山満


チャンネルくらら から。


動画概要:
2015/09/07 に公開
古舘さんに感謝してもしきれない!?「オスマントルコのウイーン包囲作戦」!

落ちぶれた~とはいってもその後の存続期間もわりと長くて。
日本があらためてトルコと出会うのが、明治時代。ある方面で有名なエルトゥールル事件ですな。その時代だってまだまだオスマン帝国ではあったわけで……
映画化された「海難1890 https://amzn.to/2v5SDNm」では、ラストシーンで、いきなり現代のエルドアン大統領がしゃしゃり出てきてしゃべりだすそうですが、帝国時代の物語だからこそ、アタチュルク嫌いのエルドアンにとって政治利用しやすかった、ということも……あったりなかったりするのでしょうか?
当方のゲスの勘繰りならよいですが……アタチュルクに否定的なエルドアンが、トルコをどこへ向かわせようとしているのかを思うにつけ、ちょっと親日っぽいジェスチャーをされるとすぐに尻尾を振ってしまう日本人のチョロさは、少し考えなおした方がよいような気もします。
日露戦争以降、日本とトルコの関係というのはいろいろあって、親日美談の類に事欠かないのは間違いないのですが……
それがどれくらい「正しい」相互理解に結びついているのかは、検証が必要な気がしないでもありません。駐トルコ日本公使館付き武官としても知られる橋本欣五郎は、同時に桜会の中心人物。近衛風に言うなら「右翼者流の左翼」というか、十月事件で検束されたり、二二六の実行犯に肩入れしたりするタイプの赤い陸軍軍人だったと思いますが。
Wikipedia:橋本欣五郎
その橋本が「尊敬」する「独裁者」として公言していたのが、スターリン、ヒットラーとともに、アタチュルク=ケマル・パシャだったとか……「イスタンブールを愛した人々―エピソードで綴る激動のトルコ https://amzn.to/2P8wiIl」で読みました。世界中が共産主義に騙された当時としてはやむをえなかった面もあるのかもしれませんが、今にして思えば、いろいろ勘違いしすぎだろうという気はしますし、政治家や軍人や官僚の「勘違い」が日本をどこへ引きずっていったのか、反日捏造と同時に贔屓の引き倒しもまた無しに、評価する必要はあるように思います。

話が20世紀まで先走りましたが💦

明治時代といえば、日本がロシアに勝って大喜びした国というのがいくつもあるわけですが、トルコも間違いなくその一つ。それはなぜかといえば、それ以前の長い長い「落ちぶれ」の歴史があったればこそではあるかもしれません。
また、その「落ちぶれ」の果てに、ついに帝国は崩壊していくわけですが……帝国の崩壊というのは、別名、「分裂」でもあるわけで。上の動画でもチラッと登場したバルカン半島の情勢が、日露戦争にも第一次大戦にも関係していくわけですし……さらには、その崩壊の中から(あるいは崩壊によって?)、トルコを共和国として再生させたのがケマル・パシャたちでもあってみれば、近現代日本の目から見ても興味の尽きない国ではあり、17世紀にまで遡ってでもその来歴を押さえておく価値はあるというところではあるでしょうか。

あとは……

忠臣蔵については、まあ、実際の赤穂事件と歌舞伎の演目は区別したほうがよいような気もしないではありません。
山鹿流軍学、五代将軍綱吉、東山天皇、などなど。物語からはみ出したトピックにも、注目すべき点は多々あるでしょう。
(現代の皇室の直接のルーツとなった閑院宮家も、東山天皇の皇子さまが立てられた宮家でしたね)
ただ……後の歴史への影響力という意味では、実際の事件より、あるいは、物語のほうが大きかったという面も、部分的にはあるかもしれませんね。
アナール学派を紹介しつつ「人間は世界を幻のように見る」と書いたのは竹山道雄https://amzn.to/2KE0aOjですが。タイムマシンでもないかぎり歴史の真実を直接に知ることはできず、歴史とは常に「書かれた歴史」や「読まれた歴史」として存在する。もっというなら、上であげた橋本欣五郎のように、リアルタイムで歴史の目撃者となりながら、その歴史の解釈を大きく間違えることもざらにあるのが、人間というものでもあるでしょう。
結局のところ、事実ではなく、事実に関する認識や観念こそが人を動かし、そうした人々の動きがまた歴史を形作っていく……のだとすれば。汚名をこうむった吉良家にはすまない気もしますが、忠臣蔵というフィクションもまた「歴史」の一部ではあるのかもしれませんし、いわゆる「プロパガンダ」や「インテリジェンス」について、ある種の示唆を与えてくれる現象でもありうるかもしれません?(ちょっと無理やりですかね……)

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posted by 蘇芳 at 02:03|  L 「じっくり学ぼう!18世紀」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする