2019年01月25日

【動画】すばやく学ぼう!世界の百年 第9回「5世紀の世界 西ローマ帝国の滅亡とキリスト教の異端」


チャンネルくららから。


動画概要:
2014/10/13 に公開

キリスト教の悪口というのは言いだせばキリがないですが。安易な悪口というのも不毛なわけで。
「暗黒の中世」に転落したとはいえ、その後、その暗黒を脱け出し、多少は文明化しただけ、西洋はまだましというべきかもしれません。
暗黒の中世どころか、「暗黒の21世紀」を現在進行形で生きている非文明国が日本の周辺にはいくつも実在することを思えば、遠い過去の西洋の暗黒時代など、今さら「言いっこなし」でもよさそうなものではあります。

そもそも、キリスト教自体「契約」の観念は持ってはいますし、それだけでも、約束の観念すら持たないどこぞのアレらよりはよほど文明人に近いでしょう。また、暗黒の中世とはいっても、何だかんだでギリシア・ローマの余芳や漠然とした記憶や憧憬くらいは残ったのではないかと(まったく何も残らなかったのなら、ルネサンス≒「復興」も原理的に不可能になるはずでしょう)
しかもそのころには、かつては欧州より先進的・文明的だったはずの世界は、逆に……という話でもありますから、文明の栄枯盛衰・有為転変は、まことにもって諸行無常。

そうした諸外国・諸文明の有為転変を思えば、異常なのは、むしろ、日本文明の安定感のほうかもしれません。

長い歴史の中で、日本にもそれ相応の波乱はあったはずですが。そもそも一国一文明にそれほどの「長い歴史」が続いているそのこと自体、諸文明・諸外国に比すれば、例外中の例外です。「波乱」などと言っても諸外国のそれに比べれば可愛いもの。所詮、コップの中の嵐でしょう。
もっとも、その安定感も、先人たちの努力の賜物であると同時に、日本海さまさま的な地理的条件に恵まれたためでもあるのかもしれませんから、あまりいい気になってもいられませんが……
結果論であろうと何であろうと、日本が現存最古の王朝であり、その高い文化レベルが本質的に断絶したことがないという「異常」な国であることは事実でしょう。
私たちはその「異常」性をしっかりと認識して、私たちの「当たり前」が通用しない世界の存在と、対峙すべきなのかもしれません。

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