チャンネルくららから。
動画概要:
2018/10/14 に公開
明治天皇の世界史 六人の皇帝たちの十九世紀 (PHP新書) 新書 – 2018/10/17
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上の動画の終盤に二二六事件の名前が登場。
当ブログも二二六事件(とそれを崇拝する連中)については何度も言及してきましたが。
先だって、こちらで書いた一文が、
天皇機関説を否定すれば、残るのは上杉慎吉流の天皇主権説だが、その憲法さえ超越する絶対的専制的天皇主権の名においてこそ、天皇の政治利用が無際限に野放図に可能になり、昭和天皇ご自身が述懐されたように、天皇主権論者こそが天皇を「機関」に貶めることになったのではなかったか。機関というより、むしろ「玉」というべきか。天皇が無制限の「権力」を有する絶対者だと仮定すれば、その絶対権力の鶴の一声で、社会主義革命を起こすことさえ可能になる。北一輝などは実際にそれを夢想しなかったか。でした。
これを上の動画の分類で言いなおせば、本来「立憲君主」であらせられるはずの天皇を、詭弁をもって「専制君主」に仕立て上げたうえで、「傀儡」に貶めようとした(「傀儡」化するために「専制君主」化する必要があった、なぜならそれら二つは真逆に見えて「同じもの」だから)。それが北一輝とその流れをくむ叛徒たち(江崎道朗のいう「右翼全体主義者」?)の企ての、(場合によっては本人たちさえ自覚していない)真相であるということになるのかもしれません。
付け加えるとするならば、こちらで言及した広い意味での日本浪漫派が犯したかもしれない錯誤もまた、上の詐術と同根のものだったでしょうか?
彼らの真剣さや純粋さを否定するつもりはありませんが、それはそれ、これはこれ。彼らの誤謬からも目を背けず、多くを学ぶべきではないでしょうか。
純粋に真剣にまっしぐらに祖国の滅亡を目指して突っ走られても困ります。
彼らが愛国を口実に自分の密かな欲望を遂げようとしていた卑劣漢などではなく、やり方を間違えただけで、本心では本当に本気で祖国のためを思っていたのだとすれば、彼らがどこで間違えたのかを究明し、その教訓を祖国のために活かすことこそ、供養というもののようにも思えるのですが……
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