2018年10月03日

【動画】「日本人だけが知らないインテリジェンス~第4回 日本人にインテリジェンスが理解できない最大の理由」柏原竜一 秋吉聡子


チャンネルくらら から。


動画概要:
2018/10/03 に公開
ドイツのハイパーインフレーションはやらせ、FRB情報は米当局に筒抜け、そして日本人にインテリジェンスが理解できない最大の理由

江戸時代の話が出ていますが、ではそれ以前はどうだったんだというと、今谷明の「信長と天皇―中世的権威に挑む覇王 https://amzn.to/2P6z541」だったかな?にちょっと印象に残る話がありました。

動画とはほぼ関係ない雑談ですが……

伊勢神宮の式年遷宮のために信長が多額の寄進をしたという話は有名で、それが信長が(少なくとも表向き)尊皇家・敬神家だったことの根拠とされますが。
今谷氏に言わせると、実はこのときに信長が神宮によこした寄進というのが、錆びてボロボロの使い物にならない古銭ばかりだった、という話があるそうで。だとしたら、信長の尊皇・敬神というのは上辺だけの偽装だということになる、というわけですが。
その本論はさておくとして、現代の目で面白いなと思うのは、錆びた古銭は使えない、というこの感覚。
要するに、貨幣の価値を貨幣の「品質」が決める、という感覚ですが……
現代の私たちからすると、微妙に実感しにくい感覚ではないでしょうか。
(もちろん、程度問題ではありますし、信長の場合、昔の話ではあり、原形をとどめない単なる金属塊レベルにまで壊れ果てていた可能性もありますが、それを言いだすとキリがないのでとりあえずツッコミはおいておくとしてくだしあ)

現代の私たちからすると、貨幣経済というのは信用経済であるからして、貨幣自体の品質などは貨幣価値に関係がない。錆びていようが古びていようが10円は10円の額面で通用するのが当たり前。破れたお札でも持っていくところに持っていけば新品と交換してもらえる。「破れがヒドイから額面の3分の2ね」「そこを何とかもう一声~」などというやりとりは現代日本の銀行ではありえません。(古銭コレクションの世界は別ですが)
私たちはそれが当たり前と思っていますが。それはつまりそれだけ私たちが日本円という通貨の発行元≒日本国というものを信用しているということでしょう(信用経済ですから)。政府転覆・天皇弑逆を狙う侵略者の手先の皆さんでさえ、YENの価値は信用して疑いもしないのが現状かもしれません。
しかし、それは、(動画で言われている江戸時代と同様に)、世界史的に見れば稀有の幸運というべきなのかもしれません。
たとえば、他にも、政権が悪貨を鋳造すると、権力で強制しても、額面通りには流通しない、などという話など、洋の東西を問わず、いつの時代にもある話でしょう。貨幣の価値を保証する政体に信用力が弱ければ、貨幣であっても、貴金属の含有量など、いわば現物資産として価値をはかるしかなくなるのかもしれません。

江戸以来、安定した政権が長く続いて、このあたりの事情・感覚が薄らいでしまったことが、日本人のインテリジェンスの弱さの原因……というのが本当かどうかは知りませんが。
上記のように考えてくると、通貨の信用≒政権の信用ですから、政権が不安定な時代≒貨幣価値が不安定な時代に、それでも商売で成功しようと思ったら、通貨の信用≒政権の信用≒リアルタイムの政治情勢について精通し、機敏に対応できなければ話にならない、ということになってくるのかもしれません。それはつまり政治的に不安定な時代の商売にはインテリジェンスが不可欠ということであって……今でも外国為替など国際的な取引の場合はカントリーリスクが問題になりますが、統一政権が弱体化して群雄が割拠した戦国時代というのは、いわば、日本一国の内部で「外交」や米本位制の「外国」為替取引を行っていたような状態だったのかもしれません??
あるいは、信長の楽市楽座や、堺の商人自治など、教科書では意味も分からず丸暗記するだけの有名なトピックも、そうした商業とインテリジェンスをめぐる問題と無関係ではない……のでしょうか? 動画で言われている、あるものをないところに持っていって利ザヤを稼ぐ、などというのも、秀吉がそのまんまですしね。。
わりと思いつきの与太ですから、あまり真に受けすぎないようにお願いしますがw

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