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動画概要:
2018/08/11 に公開
★8月18日新発売!日本占領と「敗戦革命」の危機 (PHP新書)
江崎 道朗 : https://amzn.to/2OycIE3
序 章 「敗戦で平和になった」という誤解
第一章 ルーズヴェルト民主党政権下での対日「敗戦革命」計画
第二章 中国共産党による対日心理戦争
第三章 戦時下での米中結託と野坂参三
第四章 近衛上奏文と徹底抗戦の謎
第五章 停戦交渉から逃げ回ったエリートと重光葵の奮戦
第六章 占領政策という名の日本解体工作
第七章 GHQと日本共産党の蜜月
第八章 昭和天皇の反撃
第九章 仕組まれた経済的窮乏
第十章 敗戦革命を阻止した保守自由主義者たち
産経ニュース:
・【月刊正論】共産主義の影響力工作は甘くない 「反戦平和」の本質と「戦争法反対」「民共合作」の怖さ 評論家・江崎道朗
・「反日親中」ルーツ ルーズベルト時代のコミンテルン工作
・日本を再敗北させたGHQ洗脳工作「WGIP」
・これが戦後の元凶だ! 米占領軍の日本洗脳工作「WGIP」文書、ついに発掘
WEDGE Infinity:圧力と工作、中国の「シャープパワー」
江崎さん待望の新著。従来は戦前~開戦の経緯が語られることが多かったですが、今度は敗戦~占領~戦後だそうで。期待が高まります。
というのは、大東亜戦争の終結というと、昭和天皇の「御聖断」のイメージが強く。それはそれで畏き極みではありますが。その「御聖断」を物語化して通俗的な「イメージ」として流布したのが、自虐史観の半藤一利。
日本共産党 しんぶん赤旗:日曜版5月1日・8日合併号-半藤一利さん 戦争・憲法語る-ママの会とラッキィ池田さん登場彼の「日本の一番長い日」は二度にわたって映画化もされ、保守派を自称する人たちからも支持を集めていますが……
朝日新聞デジタル:「国難」、自作自演の危機に違和感 半藤一利さんに聞く - 2017衆議院選挙(衆院選)
10MTVオピニオン:半藤一利氏のベストセラー『昭和史』が持つ危険な面とは? 渡部昇一
私個人としては、評価の高い旧岡本喜八監督版を見たときには、畑中たちテロリストの過度の美化に、左翼的な情念を感じて、むしろ非常に不愉快だった記憶があります。(Amazonのカスタマーレビューなどでは旧作より評判の悪いリメイク版のほうが、そのあたりはむしろマシだった気もします)
日本が負けてヨカッタといわんばかりに鳴り響く「ヘイワの鐘」が気持ち悪くて仕方無かったのは、本当に、私だけなのでしょうか?
そもそも、「国体護持の立前より最も憂うべきは、敗戦よりも、敗戦に伴うて起ることあるべき共産革命に侯」と語った近衛上奏は、御聖断をさかのぼることはるか半歳の昭和20年2月14日。(※近衛上奏文)
そして、半藤&岡本が描いた宮城事件こそ、まさに、近衛上奏に言う、
これら軍部内一部の者の革新論の狙いは、必ずしも、共産革命に非ずとするも、これを取巻く一部官僚及び民間有志(之を右翼というも可、左翼というも可なり、所謂右翼は国体の衣を着けたる共産主義者なり)は、 意識的に共産革命にまで引ずらんとする意図を包蔵しおり、無智単純なる軍人、これに躍らされたりと見て大過なしと存侯。
一億玉砕を叫ぶ声、次第に勢を加えつつありと存侯。かかる主張をなす者は所謂右翼者流なるも、背後よりこれを煽動しつつあるは、これによりて国内を混乱に陥れ、遂に革命の目釣を達せんとする共産分子なりという趨勢の直接の帰結そのものではなかったでしょうか?
近衛自身も非常に疑惑・問題の多い人物ではありますが、それゆえにこそ、敵の思惑を知りすぎるほどに知っている。その近衛の上奏は、あたかも「予言」のような響きをもって、八月の陛下の御脳裏にあらためてよみがえったのではないか……と想像することは、決してだいそれた不敬というわけではないように思うのです。
にもかかわらず、半藤&岡本コンビによる御聖断の「神話化」には、まさにこの共産主義・敗戦革命の問題が、スッポリと欠落しています。(彼らの手にかかると、「本土決戦」とは、あたかも「純粋」な青年たちの「意地」や「ロマン」の問題でしかないかのようです)
しかし、そもそも、終戦の詔書は、「戦闘」の終結を告げてはいます。が、本当の「戦い」はむしろそこから始まることが、同時に告げられてはいなかったでしょうか? 「確く神州の不滅を信じ、任重くして道遠きを念い、総力を将来の建設に傾け」よ、と。なぜ、陛下は呼び掛けなければならなかったのか?(※終戦の詔書)
御聖断の大御心に感激するのは日本人として当然ですが、一見愛国的な神話という煙幕によって、私たちは「終わった終わった」「ヨカッタヨカッタ」と誤解させられ、結果「任重くして道遠きを念」うべしという大御心の真実から、かえって、遠ざけられてはこなかったでしょうか。
そうでないというのなら、なぜ、70年にもわたって、占領憲法の誤植一つ修正できない醜態を、私たちの祖国はさらしつづけているのか?
一見愛国的な神話という煙幕によって、かえって大切な何かを見失ってきたのだとしたら……近衛上奏の指摘する「国体と共産主義の両立論」という「共産分子」の企てに、コロッと騙され「引きずら」れた、戦前日本人の「無智単純」は、結局のところ、戦後も何一つ変わらなかったとさえ言って言えないことはないのかもしれません。
どうもこのあたり、近衛のいわゆる「国体の衣を着けたる共産主義者」について、私ごとき低能では、こちらなど、何度語ってもうまく伝えられないのですが……
江崎さんのような論客によって、敗戦~戦後の経緯が整理され、結果、もしかすると、今度こそ、「負けてウレシイ、ヘイワの鐘が鳴り響く~」という自虐神話もまた修正されうるのではないか?と想像すると、やはり、どうにも、期待せざるをえないわけです。
江崎さんの著書をわりとそれなりに読んできた身としては、あながちない物ねだりというわけでもないのではないかと勝手に予想するのですが……それは、まあ、蓋を開けてのナントヤラでしょうか。
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