2018年05月25日

【動画】【伊勢神宮】自給自足の営み ISE-JINGU


伊勢神宮 公式チャンネル (ISE-JINGU) から。


動画概要:
2018/04/02 に公開
神饌など神さまへのお供え物を御料(ごりょう)といいます。神宮には年間1500回に及ぶお祭りを滞りなく行うため、神宮神田、神宮御園、御塩浜などでお供え物を自給自足しています。

三種の神器の一つである八咫鏡は、元々、宝鏡奉斎の神勅に従って、宮中で祭祀されていたもの。
それがあまりに畏れ多いということで、初めて、宮中の外(大和笠縫邑)にお遷ししたのは、崇神天皇の御代でした。やがてそれが垂仁天皇の御代に倭姫命の巡幸を経て、五十鈴川のほとりにたどり着き、伊勢神宮の創建となるわけですが……

崇神天皇の御代は、他にも、大神神社、大和神社の創建が伝承されており、「神」を「崇」めると書くその諡号のとおり、国家祭祀の根本をお定めになった天皇でした。
祭政一致の時代において、祭祀の根本とは、そのまま政治の根本でもあって、崇神天皇が神武天皇に並ぶ「御肇國天皇(ハツクニシラススメラミコト)」と称えられるのも、けだし当然というべきかもしれません。

崇神天皇はまた、「池溝を開き民業を勸め給ふの詔」でも有名です。
農天下之大本也。民所恃以生也。今河內狭山埴田水少。是以其國百姓怠於農事。其多開池溝、以寬民業。
(農は天下の大なる本なり。民の恃みて以て生くる所なり。今、河內の狭山の埴田水少し。是を以て其の國の百姓農事に怠れり。其れ多に池溝を開りて、以て民の業を寬めよ。)
皇位継承者の選定にあたっても、「自ら御諸山の嶺に登りて、縄を四方に絚へて、粟を食む雀を逐る」という、農事にかかわる夢をご覧になった皇子をお選びになった、と、伝承されています。

国家の根本、政治の根本、祭祀の根本。
その根底にあるものこそ「農」であるというのが、すなわち、日本肇國の原点なのかもしれません。
そして「農」とは「食」であり、すなわち「生」の根源でもあるでしょう。
斎庭の稲穂の神勅に曰く、
吾が高天原に所御す斎庭の穂を以て、亦吾が児に御せまつるべし。
後年の語呂合わせかもしれませんが、「稲」をして「のちの」とも解するのだとか。
植えよ、食べよ、生きよ。
この国のカミは、シンプルに、そう命じているのかもしれません。

私見ですが、キリスト教や仏教が、究極的には死後の救済を志向するのに対して、この国の神代の物語は現世の生命にこそ軸足を置いているように、思います。
「農」を大本とし、この世の生命を尊ぶ国の祭祀。その中核たるべき伊勢神宮で、千数百年の時を経て、今もなお、自給自足の「農」の営みが維持されつづけていることには、格別の意味があるのではないでしょうか。

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伊勢神宮の衣食住
神饌 ― 神様の食事から“食の原点"を見つめる
ラベル:伊勢神宮 神道
posted by 蘇芳 at 20:24|  L 伊勢神宮 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする