いわゆる一つの春分の日。彼岸の中日でもあり、春季皇霊祭でもあります。
こちらと同じ動画で恐縮ですが……
他にめぼしい動画といって、見当たらないのですよねぇ。
まあ、オマケとして、理系トリビア動画もひとつ貼っておきます。
動画概要:
1)2010/03/20 に公開
奉祝動画です.使用楽曲は,君が代(日本国国歌)・Adeste Fideles(賛美歌111番・歌;Andrea Bocelli・歌詞;栄行く御代)・日の丸の旗(尋常小学校第一學年唱歌)
2)2017/09/21 に公開
春分や秋分の日は、太陽が真東から出て真西に沈むのですが、昼間と夜間は、同じ長さになりません。この理由について、説明します。
Wikipedia:皇霊祭
宮内庁:主要祭儀一覧
伊勢神宮:恒例祭祀>3月(春季皇霊祭遙拝)
くれば の ひとり語り:奉祝 春季皇霊祭(春分の日) ~本日がなぜ祝日なのかご存知ですか?~
かつて日本は美しかった:春季皇霊祭
以下、知ったかぶりなので話半分ですが。。
「皇霊」というのはつまり天皇・皇族のご先祖の霊魂ということ。「皇霊祭」というのは皇室の御先祖をお祀りする祭祀。わかりやすく仏教式の言い方をあえてするなら、先祖供養。
普通に考えれば、先祖供養というのは、命日に行えばよさそうなものです。
しかしながら今上陛下は第125代天皇。御歴代の「天皇」だけにかぎっても、124代の御先祖がいらっしゃることになります(重祚も北朝もあるので124方ではありませんが)。そのすべての命日に祭祀を行っていては、単純計算で、2~3日に一度はお祀りを行わなければならないことになり、さらにそこに皇后・皇親の御霊まで加われば、年がら年中毎日のように先祖供養を行いつづけなければならないことになりかねません。
それはさすがに現実的ではないので、いわゆる命日に毎年祭祀を行うのは、神武天皇の他は直近の四代の天皇のみ。あとの御歴代は、毎年春と秋の二回行われる皇霊祭でまとめてお祀りするほか、10年、100年など特定の年周り(式年)に「**天皇**年祭」のような形で祭祀(式年祭)が行われている、のでしょうか。
皇霊祭が現在のような形で宮中祭祀として整備されたのは明治になってから。法令的には、1878年(明治11年)太政官布告第23号や、1908年(明治41年)9月19日制定の「皇室祭祀令」によってとのこと。新しいといえば新しい祭祀ですから、パヨクがここぞとばかり誹謗中傷を喚き散らすかもしれません。
しかし、パヨクが発狂しようが何をしようが、二本目の動画のような自然現象は、地球の誕生とともにくりかえされてきたわけですし、古代の文明がそうした自然現象・天文現象に宗教的な意味を見出してきたことも、エジプトからメソポタミヤからマヤからインカからアステカから、洋の東西を問わない普遍的な現象でしょう。
日本においても、当然、そうした意味付けはあったはずですし、冒頭で「彼岸の中日」といってもおいた通り、仏教伝来後は、そうした意味付けも可能になったはずです。
京都・泉涌寺に月輪陵・後月輪陵があるように、江戸時代には天皇の葬祭も仏式で行われており、当然、「彼岸」にも意味があったでしょう。
しかしながら、それでは、皇霊祭のルーツは仏教なのか、といえば、そう単純でもないでしょう。何となれば、そもそも原始仏教(小乗仏教)は個人の霊的救済(解脱)のためのメソッドのようなもので、先祖供養などとは本来的に無縁だったのですから。
にもかかわらず、その後の仏教が先祖供養を飯の種にしているのだとすれば、いつかの時点で、何らかの変質を遂げたと考えざるをえないでしょう。その変質をもたらした要因が、小乗仏教の内的な論理ではありえないとするならば、外的な影響を考えざるをえません。
つまるところ、「彼岸」が現在のように先祖供養の日になったのは、そもそも、仏教とは無関係に存在した祖霊祭祀の影響…ではないでしょうか。
皇霊祭のルーツが仏教の彼岸だったとしても、その彼岸のルーツは実は仏教以外の祖霊崇拝だったかもしれない……とするならば、仏式か神式かなどという外的形式は所詮「さまざまなる意匠」にすぎず、肝心なのは、「先祖の霊を祀る」という行為の本質のほうだと考えるべきではないでしょうか。
結局のところ、どのような形であれ、祭祀は祭祀として存在し、日本においてはその中心に天皇がおわしましたこと、形は変われど、一貫しているように思います。
御一新後に問題になったのも、あくまで、そうした先祖供養・祖霊祭祀を、新時代にふさわしい〝どのような形式で行うか”ということであって、〝行うか行わないか”ではなかったのではないでしょうか。
有史以来まったく同じ形の祭祀が連綿と~というのも、形の上からは右寄りの誇張かもしれませんが、一方で、宮中祭祀などデッチアゲだというパヨクの強弁もまた、本質の上からは、やはり、誇張以外の何物でもないように思うのです。
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