2017年12月11日

【動画】冬の戦争シリーズ「日米開戦の真実~隠蔽された近衛文麿の戦争責任」第3回 近衛文麿とコミンテルンの戦い?


チャンネルくららから。


動画概要:
2017/12/10 に公開
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いったいなぜ日本は戦争しなければならなかったのか。
1910年代からの国際状況と日本の政治状況を分析しながら、何が起こっていたのか明らかにします。
憲政の王道を行く政党政治、コミンテルンのスパ

100%断言できることは何もないとか、正反対の解釈がどちらでも成立してしまうとか、そのあたりまではよいですが。
途中からは、さて、どうか。倉山氏のいくつかの「断言」ぶりには若干の違和感も感じます。

近衛がその後「何もしていない」というのも、さて?
こちらなどでも書いた通り、近衛はその後もわりと「いろいろ」行動しています。
特にアヤシイのは対ソ和平仲介交渉の件。
こちらなどで書いた通り、ヤルタ密約は2月にはストックホルム駐在武官がその情報をキャッチしていたわけですが。この情報は握りつぶされ、政府に無駄な時間を費やさせることになります。
この当時、その対ソ交渉にやたらと意欲を見せて、昭和天皇にさえも「期待」を抱かせてしまったのが、他でもない近衛文麿その人です。
近衛自身も欺かれていたのか、それともソ連のための時間稼ぎに貢献しようとしたのか……これもまたどちらとも解釈のしようはあるでしょう。
ちなみに江崎道朗「日本は誰と戦ったのか」あたりを読むと明瞭ですが、千島列島や北海道を侵略するためには、ソ連は、日本の早期降伏を阻止する必要があり、そのためにはまたアメリカにもソ連参戦の必要性を信じ込ませる必要があったとのこと。日本でヤルタ密約の情報が握りつぶされたように、米国でも、日本の降伏にソ連参戦は必要ないという米軍の認識が、途中で握りつぶされ、政府には伝達されなかった、とか何とか。「100%断言できることは何もない」とはいえ、こうしたスターリンの「時間稼ぎ」にとって、近衛の行動が都合のよいものだったことは間違いないようにも思います。

その他にも、種村佐孝との会話やGHQへのすりより、天皇の戦争責任論など、近衛の行動は目にあまりますし……
なおかつ、「行動」だけでなく、「行動しないこと」も時に国家にとっては有害でしょう。
戦時中、「東條おろし」の動きは多々あったようですが、東條を退陣させた後に、では誰を後継首班に据えるのか? 性懲りもなく近衛に期待する向きもあったようですが、近衛はこれを固辞しています。日記に明示されたその理由のひとつが「経済政策に疎いから」というものであることは、特筆しておきたいところ。(出典は「大統領への証言」)
わざわざ大学を転学してまでして、マルクス主義 経 済 学の河上肇に弟子入りした人物にしては、白々しい物言いだと思うのは私だけでしょうか。

もちろん、100%断言できることは何もなく、正反対の解釈がどちらでも成立してしまうのでしょうが。。。

終盤の裏口参戦論についても、倉山氏の物言いは形式論理にすぎる気がします。
ヒトラーが条約破りの常習犯だとして、では、ルーズベルト自身はどうなのか。
条約どころか合衆国憲法すら踏みにじる売国奴でしょう。
彼が必要としたのは、あくまでも米国民を「騙す」ための「口実」であって、実際の条約の細部などどうでもよかったのではないでしょうか。ハミルトン・フィッシュをはじめとする米国の愛国者こそがもっとも強硬に裏口参戦論を説くのも、それが本質的には国際社会ではなく米国の国内問題だったからではないでしょうか。
個人的には、三国同盟の条文など、ルーズベルトが知っていたかどうかもアヤシイものではないかと思います。

あるいはまた、こうも言えるかもしれません。

イラク戦争の時にも、米国はいろいろと口実をでっちあげたと言われていますが……その口実とはあくまで米国がイラクを攻撃する口実であって、フセインの側から米国に宣戦布告させよう、などと面倒なことを画策したわけではなかったように思います。
同様に、WW2当時の裏口参戦論においてルーズベルトが必要としたのも、あくまで米国がドイツに戦争を吹っ掛ける口実であって、日本にさえ先に手を出させてしまえば、ドイツは芋づる式にこじつければ済む話。一を十にも百にもする、難癖、イチャモン、言いがかりというのはそういうものであって、そのうえさらに倉山氏が口走っているヒトラーの側から宣戦布告云々など、ルーズベルトはそもそも必要としていなかったのではないでしょうか。
ロクデナシしか存在しない893社会では、三国同盟という名の紙切れをたてにとること自体に、所詮、さしたる意味がないように思います。(そういうナイーブな勘違いは、まさに当時の大日本帝国と同じ、馬鹿正直さというべきかもしれませんが)

もちろん、100%断言できることは何もなく、正反対の解釈がどちらでも成立してしまうのでしょうけれど。
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posted by 蘇芳 at 19:46|  L 大東亜戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする