2017年11月23日

【動画】天皇陛下は、どうして稲刈りをなさるの?~神嘗祭や新嘗祭~[#30]


去年もこちらこちらで取り上げましたが。当然今年も新嘗祭。子供向け?っぽい動画があったので一本。


動画概要:
2017/09/26 に公開
天皇陛下が御自ら稲刈りをなさる理由についてのお話です。

★ことふみ郡山 http://kids88.org

こちらで保田与重郎の校註 祝詞 (保田与重郎文庫)を引用し、鎌倉~江戸時代の「新興宗教」が祓を神学化しているのに対して、本来の神道の眼目は新嘗だという保田の主張を紹介しました。
だからといって今さら日本人は全員米作って生ぎればええだ的な農本主義を強要されても困りますが……民族の精神性において、稲作が特別なものであること自体は、決して忘れてはいけない、それこそ日本の「こころ」の核心に近い要素の一つには違いないように思います。
【動画】「日本のこころ」 稲穂 (いなほ)なども参照していただければ、と)

動画には斎庭の稲穂の神勅が登場しますが、その後も、例えば「農は国の基」というのは崇神天皇の有名な詔ですし、こちらで言及した垂仁天皇の即位に関する夢占いにも農業が関係してきます。正倉院の御物に「手辛鋤」のミニチュアが含まれていることはこちらで触れた通り。
昭和天皇様がお始めになったという皇居での稲作も、(時代の制約で意味付けが表面上ゆがめられることがあったとしても)、当然、この伝統のなかに位置づけられるご行為であることは、心ある国民の目には明らかであろうと思います。

ちなみに上の保田与重郎には、昭和天皇の戦後御巡幸のうち、近畿四府県の御巡幸に取材した、「近畿御巡幸記 (保田与重郎文庫) 」の一篇もありますが、そこには、
 紀勢東線では、よく耕された段々畑が、紅葉の谷間に續いてゐた。「高度に利用されたこの〝日本的”農業に度々目をとゞめられ、……刈穂のハザ、肥料、出来高、耕作面積など、ことに稲作にはお百姓をやった人でなくてはわからぬやうな深い質問をされるので、……お迎への人たちは〝陛下は自分で農業を經驗されたのだらうか”と、不思議に思つて侍従にたづねると、〝陛下は自分で水田をもたれ、稲作は自分でおやりになり、稲の研究は生物學同樣の御熱心さです”との答へ、縣民の七割を占める農村の人々を喜ばせた。」(毎日新聞二十三日付)
 天皇が春耕の開始を神に告げ、御自ら神示の耕作に從ひ、以て新嘗の祭を神との相嘗に行ふ給ふ大御事實は、即ち神勅の事依さしに從ふ國體の基本的道義形式であつて、我國の天降建國神話の淵源は、この天つ神の稲穂を皇孫尊にことよさせまつられたといふ一事にあり、こゝに神敎に從ひ、神助をかゝぶり、自ら精勵耕作する成果に至つて「申大孝」と唱へ、しかもこの生産の生活みちに於て不滅と永遠の思想の根柢をみること謙虚敬虔である。祭政の一致は、この一事にある。
 即ち至尊が春の始めに祈年祭を行はせ給ひ、御自耕作をなし、秋に神と民と相嘗の新嘗を遊す御事實である。故にわが祭祀に於ては、新嘗を最も尊び、よつて祈年祭及び月次大祭を尊ぶ。これがわが神道の本質である。
云々などの記述があり……

パヨク反日イデオロギーの嘘に曇らされてさえいなければ、日本人であれば誰の目にもこの「大御事實」の尊さは明らかであって、その意味付けも、おおむね、同じような結論に帰着するのかもしれません。
結果的に、毎年毎年、同じような話をくりかえすことになりがちかもしれませんが……
こちらこちら、またこちらなどなどで考察してきたように、そのくりかえしこそが(来世の救済ではなく)現世の円満な生活を尊ぶ日本の「こころ」にとってはかえって大切なのではないでしょうか。(ということで今年も性懲りもなく同じ話題をくりかえしているわけですw)
Amazon:
日本は天皇の祈りに守られている
校註 祝詞 (保田与重郎文庫)
新嘗のこころ―勤労感謝の日から新嘗祭の復興
コメと日本人と伊勢神宮
とこしえの神道―日本人の心の源流
近畿御巡幸記 (保田与重郎文庫)
稲と日本人 (福音館の科学シリーズ)
posted by 蘇芳 at 20:31| 神道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする