2017年02月21日

【動画】じっくり学ぼう!世界近代史 第8回「15世紀の世界 受験生必見! これが応仁の乱だ!」


チャンネルくららから「じっくり学ぼう!世界近代史」。



だ、そうです。
くらいしか言うことがありませんが。
まあ、室町時代はこんなのばっかしですね。

こちらで義持に言っていたのと同工異曲の悪口を義政に対してもくりかえしているのだから倉山満もわりと芸がありません。
結果的には国体を護持した義持が幕府を腐らせたというのもずいぶんな誹謗中傷でしたが、まあ、義政に対するそれは、当たっているといえば当たっているかもしれません。もっとも、通説通りというか別に珍しい見方でも何でもない気はしますが。
足利時代については、「ジーク義教」をやりたいがために奇を衒って失敗しているようにも見えなくはありません>倉山氏。

極端な話、特定の誰かが今さら幕府を「腐らせた」もへったくれもなく、足利はとうの昔に最初から腐ってませんでしたっけ?というところ。
何といっても、鎌倉幕府と南朝と北朝を裏切った男が初代将軍。
そして下は上を見習うものですからね……

日本人がバルカン人になった、と、倉山氏は喜んでいますし、甘っちょろいきれいごとのカケラも信じず、超現実主義の実力主義で政治的利益を追求するというのは、いかにも唯物論的には憲政の「正解」のようにも見えますが……
しかし、そういうたくましい闘争に明け暮れたバルカン半島は、結局のところ、発展し繁栄し幸福になったのでしょうか? 同様な行動様式を取った室町幕府は、日本の発展と繁栄と日本人の幸福に、どのていど寄与したのでしょうか?
結局のところ、信長によって「処理」された、それもされるべくしてされたのが、室町幕府のナレノハテであって、そのことを嘆くべき理由が当時及び後世の日本人にあるかと言われれば、疑問といわざるをえない、ようにも思うわけです。

目先の利益のために合理的に計算高く巧みに行動したにもかかわらず、長期的にはなぜかうまく行かなかったのが足利幕府の人々であり、この「なぜか」には意外と重要な意味が隠されているのではないでしょうか。
結局のところ、きれいごとだけで政治が動くわけではありませんが、きれいごと抜きには成立しえないのもまた政治というものなのかもしれません。
現実的で唯物的な「力の信奉者」たちは「権力」に固執する一方で、伝統的「権威」には、本質的には価値を認めようとしないでしょう。高氏の裏切りも、義満の簒奪未遂も、その「権威」の畏れ多さ、(何ならもっと端的に「恐ろしさ」と言ってもいいですが)、に対する無知・無理解が前提にあるように思います。
そしてその結果が、足利の「腐った」ありさまであり、そのあげくの滅亡だったとすれば……
彼らが蔑ろにした伝統的「権威」こそ、彼らの信奉した「権力」と同等かそれ以上に、現実的かつ恐るべき「何か」だったのではないでしょうか。

単に「足利は朝敵~」などといっても、今どきのさかしらな歴史オタクは、イマサラ皇国史観かと鼻で笑うのかもしれませんが……足利の超長期的な「敗北」には、やはり、この皇室という伝統的「権威」(≒日本政治の究極の「きれいごと」)を蔑ろにしたことが、決定的に祟っているように思えてならないのです。