2016年11月04日

【動画】2010年 春日大社 若宮おん祭より「細男(せいのお)」部分



動画概要:
2010/12/25 にアップロード
2010年12月17日撮影
奈良市・春日大社の「若宮おん祭」の「お旅所祭(おたびしょさい)」において奉納される『細男(せいのお)』。その前半部分です。

口元にも白い布を垂らした白衣の六人の舞人、二人づつ素手、小鼓、笛。笛はメロディも無く「ピューーーーー ピィーーーーー」と吹き繰り返し。その間に素手の二人は袖で顔を隠しながら前左右と進み出でて戻る、それに変わって今度は小鼓が「パカッ パカッ」と拍を刻みながら前左右・・・の繰り返し。なんとも不思議な芸能です。

音といえば笛と太鼓のみ、舞といっても言ってしまえば「歩い」ているだけ、というシンプルきわまりない芸能というか神事というか、神楽・舞楽というのか、ですが。
春日大社の宮司でもあった葉室頼昭「神道 見えないものの力 〈新装版〉 (神道コレクション・日本人の美しい暮らし方)」によれば、春日大社にだけしか残っていない、最古の舞楽だそうです。
天皇」の矢作直樹氏などと同様、理系くずれの宗教家というのは、疑似科学的な比喩を乱用してむやみに独善的になりがちな印象も個人的には持たざるをえないので、唯一だの最古だのは話半分としても、相当に古くから伝わる舞には違いないのでしょう。

こちらで唐楽がいかに「魔改造」されて日本化されたかにふれましたが、そもそもそういう「改造」以前の、純粋に日本古来の音楽・舞楽というのは、これくらいシンプルなものだったのかもしれません。
唐楽も、日本化の過程で、約五十種類もあった楽器が、十数種類に減らされるなど、簡素さのなかに美と調和を見出す日本的な嗜好は、古代から一貫しているのでしょうか。

「細男」の曲も舞も、シンプルといえばこれほどシンプルなものはありませんが、何とも不思議な吸引力で、見る者聴く者を引きつけてしまうようです。
神道 見えないものの力 〈新装版〉 (神道コレクション・日本人の美しい暮らし方)
春日大社 (日本の古社)
春日大社 1300年の聖地 (別冊宝島 2507)
ラベル:神道 音楽
posted by 蘇芳 at 14:51| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする