チャンネルくららから「掟破りの逆15年戦争」、第12回。
動画概要:
2015/06/07 に公開
1932年5月~1933年3月 満洲事変、5・15事件、国際連盟脱退。
戦後70年特別企画!~「説教ストロガノフ」掟破りの逆15年戦争~ (協力:PHP研究所)戦争責任とは敗戦責任である。
『説教ストロガノフシリーズ』好評発売中!http://goo.gl/dpztcf
8月15日の終戦の詔勅(玉音放送)から時計の針を戻して、どうすれば勝てたのか、対米開戦を避ける事が出来たのかを考えましょう!
この動画シリーズの行き着く先は226事件だとこちらで先回りして言っておきましたが。
実際、時系列で二二六より以前にさかのぼると、途端に「何とでもなる」時代になりました。
経済も「北朝鮮状態」を脱していますね。
二二六がターニングポイント、という話はこのシリーズの最後まで出てくるようです。
「何とでもなる」時代なので、言うべきこともなかなか思いつきませんが。
とりあえず大前提として、戦後反日史観の嘘の数々が、今日では次々に覆されつつあることが、予備知識として必要でしょう。
あの戦争を起こしたのは今で言う「右翼」ではなく「左翼」ですし、日本が弱小で米国が強大というのも嘘。当然、対ソ連でも同じで、ノモンハンも負けていません。日米戦争にさえ勝ち目はあったという話は、戦後の後知恵だけではなく、当時の「陸軍」のシュミレーションがあったという話もあります。南進でも北進でもない「西進」と「インド洋」がポイントだったらしいですが。それが採用されなかったのは軍部よりむしろ政治の問題、インド洋軽視は海軍の問題ですから、いわゆる「海軍善玉論」も怪しいこと限りないわけで。
大東亜戦争の「嘘」というのは、「侵略」云々の捏造だけではないわけです。
これら新知見に同意できるかどうかが、このシリーズの評価を左右するのかもしれません。
ともあれ、動画の言うように戦前の日本が強大な国であり、「日本に喧嘩を売れる国は一つもない」というのが真実だったとして、それがなぜ、未曾有の敗戦というところまで転げ落ちてしまったのか?
そこは追及するべきだと思います。
戦争はするならすればいいでしょう。アジア解放の聖戦だというならなおさらです。しかし、なぜ負けたのか? へたくそな戦争をしたからです。明治以来連戦連勝の日本が、なぜ、いつのまに、そんなに戦争下手になってしまったのか。
動画では「ゆるんでいる」と、上念氏が言っていますが、その「ゆるみ」をもたらしたものこそ、真の「戦犯」というべきかもしれません。
こちらやこちらで冗談めかして「法則」を持ちだしましたが、結局のところ、強大な国がダメになるときというのは、内側から腐るのでしょうし、その腐敗をもたらすものこそ、「思想汚染」なのではないでしょうか。
皇道派の荒木は、動画で「徹底した反ソ」と言われていますが、共産主義の禍毒について、かつてより多くを知ることができるようになった現代の目がら見れば、その認識こそ結果的に正しかったことは明白でしょう。
その皇道派を失脚させたテロルの時代が、ターニングポイントであったことも、現代から振り返ってみれば、わかりやすい事情です。
もちろん、肝心の荒木自身がテロルの担い手となった「青年将校」の「親分」を気取って悦に入るような、性格的な弱点を持っていたことは、つとに指摘されているところではあります。
しかし、荒木だけではありません。
荒木に一方的に意味不明な喧嘩を売った石原莞爾も、このシリーズで言われていたように、妙な仏教にハマって妄想的になり、最後は昔で言う「ヒッピー」のような最期を遂げる「弱さ」を持っていました。
動画の前半で言及されている松岡洋右にしても、国連脱退を嫌がっていたことは事実ですが、帰国後に喝采されて手のひらを返したことはよく知られているのではないでしょうか。松岡外交の「真の狙い」についても再評価する動きはありますが、彼の「特殊な人格」が日本の弱点になったことは、否定しにくいように思います(ちなみに、近衛文麿の日記や手記からは、近衛が松岡の「特殊」な性格を百も承知であったことを読み取ることもできます。その認識がどのように「活用」されたのか……ともすれば悪い想像にとらわれて暗澹としますが)。
正しい国、強大な国を内側から腐敗させる汚染源。
その感染を許す「ゆるみ」「弱さ」。
戦後日本にとっても、過ぎ去った遠い過去の話というわけではないのではないでしょうか。
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