左翼捏造自虐史観はもちろん、偽装右翼の自慢史観からも軽視されがちな第一次大戦。
ですが、その大戦の最中にロシア革命が起きていることまで忘れてはならないでしょう。
ヴェノナ文書公開以降、大東亜戦争の真相がようやく人口に膾炙しつつあるとすれば、なおさらです。
共産主義売国奴が大東亜戦争において目論んだ敗戦革命、そのルーツもまた、ロシア革命におけるレーニンたちの「手口」にこそあるのかもしれないのですから。
この革命に先立つ1914~1915年頃、レーニンはしきりに次のように説いていたそうです。
孫引きで恐縮ですがソースは三田村武夫「戦争と共産主義 (呉PASS復刻選書12)
「ロシアの労働者階級ならびに勤労大衆の見地から言えば、ツアー君主制の敗北が望ましいことは一点の疑いも容れない」この凶暴・邪悪なアジテーションは、こちらで引用した尾崎秀実のアジテーションと相似形です。
「われわれ革命的マルクス主義者に取ってはどちらが勝とうが大した違いはないのだ。いたる所で帝国主義戦争を内乱に転化するよう努力することが、われわれの仕事なのだ――」
「戦争は資本主義の不可避的な一部である。それは資本主義の正当な形態である。良心的な反戦論者のストライキや同じ種類の戦争反対は、あわれむべき、卑怯な、下らぬ夢にすぎない。闘争なくして武装したブルジョアを倒せると信ずるのは馬鹿の骨頂だ。――『如何なる犠牲を払っても平和を』という感傷的な、偽善的なスローガンを倒せ」
「戦争は資本主義のもとでも廃止することが出来る――、という僧侶的な、小ブルジョア的な平和主義論ほど有害なものはない。資本主義のもとでは戦争は不可避である。資本主義が顛覆され社会主義が全世界で勝利を得た場合にのみ戦争の廃止が可能となる」
ロシア革命は、はじめ、愛国的社会主義者によって、ニコライ帝の「退位」によって開始されています。
やがてそれがソビエト≒ボルシェヴィキ≒共産主義に乗っ取られ、皇帝一家虐殺へと発展していくわけですが。
その過程で、「革命」は文字通り「内戦へと転化」されていきました。
レーニンにとっては、最初の「ロシア革命」自体、後の共産主義革命に利用されるべき「帝国主義戦争」の一部にすぎなかったようです。
最初は、革命勢力によってロシア帝国が打倒されることを、
次は、ドイツとの戦争に、革命政府が敗北することを、
常に局外の安全圏から傍観し、期待し、そのドサクサにまんまと権力の簒奪に成功した悪魔的詐欺師。
それがレーニンであり共産党であり、共産主義そのものだったのではないでしょうか。
彼が望んでいたのは常に、「自分たちが権力を握っていないロシア政府」の敗北以外の何物でもなかったことは、注目に値します。
「自国政府の敗北を助成すること」「帝国主義戦争を自己崩壊の内乱戦たらしめること」を命じた後のコミンテルンのテーゼは、すでにロシア革命によって実行・立証済みだった。ロシア革命こそ「砕氷船理論」「敗戦革命」の雛型だった、と、言えるのではないでしょうか。
つまるところ、共産主義者、マルクス・レーニン主義者とは常に必然的に「自国政府」の敵であり、ロシア革命(内戦)とは、畢竟するところ、「ソヴィエトによるロシア侵略」であったとも換言できるかもしれません。
そうであればこそ、ドイツはレーニンという「毒」をロシアに送り込んだ、という言い方にもなるのでしょう。
そのレーニンが、上の動画では、亡命中に、厚かましくもいけしゃあしゃあと「平和」を口にしていることには特に注意が必要でしょう。
この詐欺的レトリックの本質は、上の引用の最後の一文を見れば、あきらかになります。
資本主義のもとでは戦争は不可避である。資本主義が顛覆され社会主義が全世界で勝利を得た場合にのみ戦争の廃止が可能となる。レーニンの言う「平和」とは、イコール、全世界共産主義革命の達成をのみ意味しており、その妄想的(実現不可能な)「平和」を達成するためには、あらゆる戦争・虐殺・虚偽が正当化される。むしろ、あらゆる殺戮・虚偽・詐欺・裏切りを躊躇なく駆使することこそが、「平和」達成のための「同志」たちに課せられた「道徳的義務」である、というのが、レーニンの真意であり、共産主義の教義です。
以下は実際にコミンテルン第一回&第二回大会においてレーニンが党幹部や一般の共産主義者に与えた指示。
「共産主義者は、いかなる犠牲も辞さない覚悟がなければならない。――あらゆる種類の詐術、手くだ、および策略を用いて非合法活動を活用し、真実をごまかし且隠蔽しても差支えない」近衛文麿や尾崎秀実といった共産主義売国奴は、実際に、日本においてこれを実行しました。
「共産党の戦略戦術は、できるだけ屈伸自在でなければならない。党は武装蜂起から最も反動的な労働組合および議会への浸透にいたるまで、あらゆる闘争方法の利用を学ばなければならない」
「共産主義者は、大胆に恐れなく攻撃する一方、整然と退却すること、『悪魔とその祖母』とさえ妥協することを能くしなければならない」
現在においても、共産主義売国奴の「道徳」は不変です。
警察庁:暴力革命の方針を堅持する日本共産党ソ連という「国家」の崩壊は、共産主義という「思想」の消滅を意味しません。
日本共産党の正体
右翼の正体
「革命」の本質が、こちらで述べた通り、ナルシシズムとルサンチマンに基づく下賤な「力」への欲望の狂信的教義にすぎないとすれば、それは腐った、堕落した、卑しい精神の持ち主によって、何度でもくりかえし信奉され、あらゆる種類の社会・国家・秩序・道徳の破壊と簒奪を企てつづけるのではないでしょうか。
戦争と共産主義 (呉PASS復刻選書12)
共産主義批判の常識 (講談社学術文庫 44)
正統の哲学 異端の思想―「人権」「平等」「民主」の禍毒